ゼロから始める経営学 Vol.22

第1章 企業成長のための戦略と組織


3 最適参入戦略


・伝統的に内部成長を基本とする企業の組織は次の三つの特徴がある。


・(1)本社レベルの研究開発従事者が多く、技術開発の全社的イニシアティブが進められている。


・(2)複数事業部をまたぐ人材のヨコの移動が頻繁に行われている。


・(3)事業部マネジャーの業績評価は、客観的指標によるというより、上長の判断を重視した主観性の高い評価である。


・これらの特徴ゆえに内部成長を基本とする企業は事業部間の資源の共有を高め、異質な資源を社内で様々に組み合わせて、個別企業の内部で新事業を生み出していくことができる。


・それに対して買収によって成長をはかってきた企業の特徴は次の三つが挙げられる。


・(1)本社レベルの研究関係従事者が少ない。


・(2)事業部の人材移動が少数かつ限定的である。


・(3)事業部マネジャーの評価は客観的な基準に基づいており、事業部に対する本社の介入は一般的な方向づけと財務支援に限られている。


・買収の成否はカギになる人材を引き留められるかどうかにかかっている。


・内部成長の組織は一枚岩的組織で、買収によって成長した組織はパッチワーク的組織である。


・日本は内部志向的戦略の組織だったので、M&Aはなじまない可能性がある。


・内部成長と外部成長の両方を同時並行的に追求しなければならないという近年の戦略課題は日本企業に対して新しい組織論の構築を求めている。


(参考)経営学 入門(下)

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