ゼロから始める経営学 Vol.30

第4章 日本企業の経営課題


1 目標におけるトレードオフを解決する


(1)目標認知の日米比較


・資本主義社会のあらゆる企業は全て同一の目標、すなわち利潤の最大化あるいは現在価値の最大化を目指すと考えられている。しかし多くの場合、互いにトレードオフの関係にある複数の企業によって支配されている。


・日米の企業の戦略および組織を比較調整したところ、アメリカ企業は典型的な利益指標の一つである投資収益率(ROI)を最も重視していたのに対して、日本企業は市場占有率という企業成長に関わる目標を重視し、同じく成長に関わる新製品比率目標にもアメリカ企業より高い順位を与えていたことである。


(2)目標が一元的なアメリカと多元的な日本


・アメリカの経営トップにとって重要なのは利益の最大化とそれに通じた株主価値最大化であり、一元的で単純である。対照に日本の経営トップは利益も大切だが成長も大切に考える傾向があり、それだけでなく多くの利害関係者(ステークホルダー)の調整が本質的な経営課題であるという目標構造が多元的であるということである。


(3)目標多元説の問題


・日本の経営者が選好する目標多元説には三つの難点があるように思われる。それは次の通りである。


・第一は目標一元説と目標多元説の組織体が同じ土俵で戦ったら、前者が勝つ確率が高い。


・第二は目標多元説の陥りやすい問題としてしばしば「何もしない」ことを正当化する便利な言い訳を導きやすいということである。


・第三は目標一元説と目標多元説とは、アメリカの中でも必ずしも対立するものとはみないだろうということで日本はしばしば見過ごされている点である。


(4)経営者の責任において優先順位をつける


・企業の経営目標についていえば、経営者の責任において複数間に優先順位をつけ、トレードオフを整理することがそもそも経営目標を決めるという意味である。


・一番困るのは両方大切だと答え、そして両方とも十分には満たせない会社である。


(参考)経営学 入門(下)

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